この記事では、「起業とは」をテーマに、言葉の意味から個人事業主・フリーランスとの違い、向いている人の特徴など広く解説していきます。起業を検討している方はぜひ最後までご覧ください。
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起業とは?言葉の意味と似た言葉との違い
まずは、起業という言葉の意味や、似た言葉との違いについて見ていきましょう。
起業とは何か
起業とは、自ら事業を始めることです(事業とは経済活動の一種で、商品やサービスを提供して利益を得ること)。個人・法人などの事業形態は関係なく、自ら事業を始めていれば「起業家」であるといえます。
起業と創業の違い
創業とは、仕事を始めること、また事業を新しく起こすことです。起業との違いは、過去の出来事に対して使われる点です。たとえば「弊社は2000年に創業しました(過去形)」という言い方はしても、「2030年に創業する予定です(未来形)」という言い方はしません。
創業も起業と同じく、個人・法人などの事業形態は問わず使えます。
起業と独立の違い
独立は多くの場合、勤務していた企業や団体から離れ、自分の力で生計を立てる際に使われる言葉です。たとえば「会社から独立して個人事業主になった」といったケースが考えられます。
起業は個人・法人問わず使える言葉ですが、独立は個人事業主やフリーランスに転向した人が多く使う言葉といえます。
起業と開業の違い
開業とは、ある事業を新たに始めることです。起業との違いは、病院や弁護士事務所、お店など、実際の事務所や店舗に使われることが多い点といえます。
また開業は、一般的に個人事業で使われる言葉です。個人事業主が「開業届」を提出する点からも、開業という言葉は個人のニュアンスが含まれていることがわかります。
起業と個人事業主・フリーランスの違い
起業にはさまざまな形態があり、その中でも個人事業主という選択肢があります。ここでは、起業と個人事業主の関係性について解説します。
起業と個人事業主の違い:個人事業主は起業における手段
個人事業主は、起業における手段の一つです。つまり、起業するときに、法人を設立するか、個人事業主として登録するか、どちらかを選ぶ必要があります。
法人を設立する場合は、株式会社や合同会社などの種類がありますが、いずれも登記や税務などの手続きが必要です。一方、個人事業主として登録する場合は、開業届や青色申告などの手続きが必要ですが、法人よりも簡単です。
個人事業主として起業するメリットは、手続きや経費が少なくて済むことです。また、自分の意思で自由に事業を運営できることも魅力的です。一方で、個人事業主には法人と比べて責任やリスクが大きいデメリットもあります。自分の財産と事業の財産が区別されないため、事業に関する債務や損害賠償などの責任を全て自分で負うことになります。さらに税金や社会保険料などの負担が大きくなる点もデメリットといえるでしょう。
個人事業主と法人のメリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
| メリット | デメリット |
個人事業主 | ・開業手続きが簡単 ・初期費用がかからず、すぐに事業を開始できる ・一定の所得までは税額が低い | ・社会的信頼度は法人に劣る ・経費にできる範囲が狭い ・儲けが増えるほど所得税の税率が上がる |
法人 | ・社会的信頼度が高い ・経費にできる範囲が広い ・一定の所得を超えたら、所得税よりも節税になる | ・事業開始までの手続きが多く費用もかかる ・赤字でも税金の支払いがある ・経理・人事管理が煩雑 |
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起業とフリーランスの違い:フリーランスは働き方の種類
フリーランスとは、個人で仕事を探して、個人で契約を結んで、個人で仕事をするという働き方のことです。フリーランスは、個人事業主でも法人でもなく、単に「個人で仕事をする人」の総称となります。フリーランスには、プログラマーやデザイナー、ライター、コンサルタントなど、さまざまな職種があります。
起業に向いている人の特徴
起業には多くのメリットがありますが、同時に多くのリスクや困難も伴います。そこで、起業に向いている人の特徴を見てみましょう。
リスク耐性と柔軟性が高い
起業には失敗や挫折の可能性が常にあります。そのため起業家は、リスクを恐れずにチャレンジし続けることができる人が向いています。また、市場や環境の変化に対応できる柔軟性も必要です。自分の考えや計画に固執せず、常に改善や改革を求めることができる人は、事業を成長させることができるでしょう。
継続的な学びの意欲と好奇心がある
起業には専門知識やスキルが必要ですが、それだけでは不十分です。自分の分野だけでなく他の分野やトレンドにも関心を持ち、常に新しい知識や情報を吸収することができれば、新たなビジネスアイデアを思いつくことができるでしょう。また自分のアイデアやビジネスモデルに満足せず常に問題意識を持つことで、事業をブラッシュアップしていけます。
コミュニケーション能力が高い
起業には協力者やパートナーが必要です。また顧客や投資家などのステークホルダーと良好な関係を築くことも求められます。そのため、自分のビジョンや価値観を明確に伝えるためのコミュニケーション能力が必須スキルとなります。
また自分の意見を述べるだけでなく、他者の意見やフィードバックを受け入れることができる人は起業家としての適性があるといえるでしょう。
十分な知識を持って起業を成功させよう
この記事では、起業という言葉の意味や、個人事業主・フリーランスとの違いについて解説しました。また、起業に向いている人の特徴や必要なスキルについても紹介しました。
起業によって自分のビジネスを創り上げることは、自分の価値観や理想の実現にもつながります。しかし、起業にはリスクや苦労も多く、成功するためには高いモチベーションや継続力が必要です。
起業を考えている方は、自分の目的や目標を明確にし、自分に合った形態や手段を選択することが大切です。ぜひ、この記事を参考にして、あなたの起業への一歩を踏み出してみてください。