主婦でも起業できる時代がやってきました。自分の好きなことや得意なことを仕事にすることで、収入を得るだけでなく、やりがいや自信も得られます。しかし、起業にはリスクや苦労もあります。どんなビジネスを始めるべきか、どうやって成功させるか、悩んでいる方も多いでしょう。
そこで、この記事では、主婦から起業した成功例を5つ紹介します。それぞれの事業内容や経緯、成功の秘訣などを見ていきましょう。
関連記事:起業するには何をしたらいい?方法や流れ、手続きなど事前準備を解説
関連記事:主婦起業の失敗例5選|失敗する人の特徴と成功のポイントを解説
主婦から起業した成功例5選
ここでは、主婦から起業した成功例を5つ紹介します。
HOLUDONA株式会社(和田美香さん)
HOLUDONA株式会社は、和田美香さんによって設立された企業で、雨具収納ポーチ「KAPAPA」を中心にレイングッズの製造・販売を行っています。息子さんが小学生の時、ランドセルを背負ったまま簡単にレインコートを着られる便利なアイテムがないことから、このアイデアを思いつき、実現させました。
HOLUDONA株式会社の「かっぱっぱポーチ」は、ランドセルやリュックに装着可能で、子供が一人で簡単にレインコートを着られるように設計されています。この製品は発明展で優良賞を受賞し、メディアの注目も集めました。また、ポンチョとセットになっている「KAPAPAポンチョ&ポーチ」も人気で、ママと子どもの「あったらいいな」を実現した商品です。
日本おひるねアート協会(青木水理さん)
青木水理さんは、赤ちゃんの寝顔を写真に撮る「おひるねアート」の第一人者です。おひるねアートとは、赤ちゃんが昼寝している間に、布や小物を使って夢の世界を演出し、写真に収めるものです。青木さんは、自身の子育て経験からこのアイデアを思いつき、ブログやSNSで発信しました。その可愛らしさと癒やし効果が話題になり、多くのママたちから支持されました。
青木さんは、2014年に日本おひるねアート協会を設立しました。協会では、おひるねアートの講師養成やイベント開催、出版などを行っています。また、赤ちゃんの安全と健康を第一に考えたおひるねアートのルールやマナーを定めています。
株式会社ブラウンシュガーファースト(荻野みどりさん)
荻野みどりさんは、オーガニック食材を企画・開発・販売している株式会社ブラウンシュガーファーストの代表取締役です。荻野さんは、2011年に第一子の出産を機に食の大切さに目覚め、「こどもに食べさせたいかどうか?」を基準に食材を厳選して「ブラウンシュガーファースト」を創業しました。
同社は日本のココナッツオイルブームを牽引し、ココナッツオイルを使用したレシピ本の執筆活動も行っています。また、「わが子に食べさせたいかどうか?」を基準に厳選した有機食材を企画・開発・販売し、サステナブルな商品を提供しています。
株式会社アレルギーヘルスケア(岡田由佳さん)
食物アレルギーの子どもを持つ主婦の岡田由佳さんは、アレルギー対応の食品やレシピを探すのに苦労していました。そこで、自分の経験を生かして、アレルギーのある人やその家族に向けたオンラインショップ「もぐもぐ共和国」を立ち上げました。
「もぐもぐ共和国」では、アレルギー対応の食品や雑貨を販売しています。「自分の子どもと同じように、困っている人たちに少しでも役立つ情報や商品を届けたい」という岡田さんの想いが伝わる起業ストーリーです。
株式会社タスカジ(和田幸子さん)
和田幸子さんは、家事代行マッチングプラットフォーム「タスカジ」の創設者であり、株式会社タスカジの代表取締役です。和田さんは、家事と仕事の両立の課題に直面したことから、自分と同じような主婦たちに手伝ってもらえるサービスがあればいいと思いつきました。それが、家事代行サービス「タスカジ」です。
タスカジでは、掃除や洗濯、料理などの家事を依頼できます。依頼者は、自分の希望する日時や内容をオンラインで登録するだけで、近くに住む主婦たちが手伝ってくれます。手伝ってくれる主婦たちは、自分の空いた時間に好きな仕事を選べるので、働き方に柔軟性があります。和田さんのビジョンと努力は、家事代行サービスの新たな可能性を広げ、日本の共働き家庭のライフスタイルに革新をもたらしました。
主婦が起業を目指すメリット
主婦から起業するということは、自分の時間や能力を有効に活用して、収入ややりがいを得ることができます。主婦が起業を目指すメリットは、以下の3つに分けられます。
家事や育児の隙間時間を活用できる
主婦は、家事や育児の合間に自分の好きなことや得意なことを仕事にすることができます。例えば、料理やハンドメイドなどの趣味をオンラインショップで販売したり、ブログやSNSで発信したりすることができます。また、在宅でできるWeb系の仕事も主婦に人気です。Webデザイナーやライター、翻訳者などの職種は、自分のペースで仕事を進められる上に、スキルや実績に応じて収入も上がります。家事や育児の隙間時間を活用して、自分のスケジュールに合わせて仕事をすることで、時間的な自由度が高まります。
ブランクに左右されずキャリアを形成できる
主婦は、結婚や出産などの理由で仕事を辞めたり、長期間休んだりすることが多いです。その結果、再就職する際にブランクがネックになったり、スキルや知識が陳腐化したりすることがあります。しかし、起業する場合は、ブランクに左右されずに自分のキャリアを形成できます。自分の興味や強みに合わせてビジネスを始めることで、新しいスキルや知識を身につけたり、実績や評判を積み上げたりすることができます。また、起業することで自分の価値観や目標に沿って仕事を選ぶことができるため、やりがいや満足感も高まります。
主婦としての経験や人脈を生かせる
主婦は、日々の生活の中で様々な経験や人脈を築いています。例えば、家族の健康管理や食事作りなどの経験は、健康食品や料理教室などのビジネスに活かせます。また、子育てや教育に関する経験は、子ども向けの教材やサービスなどのビジネスに活かせます。さらに、地域のママ友やPTAなどの人脈は、口コミや紹介などのマーケティングに活かせます。
主婦としての経験や人脈は、他の人には真似できない強みです。それらを生かして起業することで、ニーズに応えたり、差別化したりすることができます。
主婦におすすめの起業アイデア
主婦から起業するには、自分の得意なことや好きなことを活かしたビジネスを考えることが大切です。ここでは、主婦におすすめの起業アイデアを3つ紹介します。
関連記事:主婦が起業するには?スキルがない主婦でも挑戦できる起業アイデアを紹介
家事代行サービス
家事代行サービスとは、忙しい人や体力に自信のない人の代わりに、掃除や洗濯、料理などの家事を行ってくれるサービスです。主婦ならではの家事のスキルやノウハウを生かせるだけでなく、自分の空いた時間に仕事ができるというメリットがあります。
家事代行サービスを始めるには、まずは自分の住んでいる地域や周辺のニーズを調査することが必要です。どんな家事が求められているか、どれくらいの料金で提供できるか、どんな保険や許可が必要かなどを把握しておきましょう。また、自分のサービスを知ってもらうために、チラシやSNSなどで宣伝することも大切です。
Web系職種
Web系職種とは、Webサイトやアプリの制作や運営に関わる仕事です。WebデザイナーやWebライター、Webマーケターなどが代表的な例です。Web系職種は、在宅で仕事ができるという点や、クライアントや案件を自分で選べるという点が魅力的です。
Web系職種を始めるには、まずは自分の得意な分野や興味のある分野を見つけることが重要です。それから、必要なスキルや知識を身につけるために、オンライン講座や書籍などで学習することがおすすめです。また、自分の作品や実績をポートフォリオとしてまとめておくことも大切です。ポートフォリオは、クライアントに自分の能力やセンスをアピールするためのツールです。ポートフォリオを作成したら、フリーランスサイトやSNSなどで自分のサービスを紹介しましょう。
オンラインショップ運営
オンラインショップ運営は、オンライン上でショップを開設し、運営する仕事です。自宅にいながら、自分の趣味や特技を活かして商品を販売することができます。また、在庫や発送などの物流管理も外部に委託することが可能なので、手間やコストを抑えることができます。
オンラインショップ運営を始めるには、まずは自分が販売したい商品やターゲット層を明確にすることが重要です。その上で、適切な販売プラットフォームを選び、商品ページや写真などのコンテンツを作成します。また、集客や販促のためにSNSやブログなどを活用することも効果的です。
主婦から起業する際の注意点と成功のためのポイント
主婦から起業する際には、以下の3つの注意点と成功のためのポイントを押さえておきましょう。
まずは低予算で始める
主婦から起業する場合、最初にかかる費用をできるだけ抑えることが大切です。なぜなら、起業は成功するかどうか分からないものであり、失敗した場合に家計に大きなダメージを与えないようにするためです。また、低予算で始めることで、自分のビジネスアイデアが市場に受け入れられるかどうかを検証することができます。具体的には、以下のような方法があります。
- オンラインサービスやツールを活用する
- 中古品やレンタル品を利用する
- 自分の持っているスキルや知識を売り込む
- 友人や知人に協力してもらう
これらの方法を使えば、最低限の資金でビジネスを始めることができます。
家族の理解と協力を得る
主婦から起業する場合、家族の理解と協力が不可欠です。なぜなら、起業は家事や育児と両立しなければならないものであり、家族に迷惑をかけないようにするためです。また、家族が応援してくれれば、起業のモチベーションや精神的な支えにもなります。具体的には、以下のような方法があります。
- 起業の目的や計画を家族に説明する
- 家族に協力してもらえる範囲や条件を明確にする
- 家族の意見や感想を聞く
- 家族との時間やコミュニケーションを大切にする
これらの方法を使えば、家族と良好な関係を保ちながら起業することができます。
扶養を外れないための所得管理をする
主婦から起業する場合、税金や社会保険の負担が増える可能性があります。特に、配偶者の扶養に入っている場合は、年収の上限を超えると扶養を外れてしまうため、注意が必要です。
扶養を外れないためには、年収が103万円以下であることが条件です。ただし、経費や控除を差し引いた所得額が103万円以下であれば、売上がそれ以上でも問題ありません。したがって、起業する際には、経費や控除を適切に計算して所得管理をすることが重要です。
経費とは、事業を行うために必要な支出のことで、例えば材料費や交通費、広告費などが該当します。経費は売上から差し引くことができるので、所得額を減らす効果があります。ただし、経費として認められるものには限りがあるので、税務署に確認するか、税理士に相談することをおすすめします。
控除とは、所得税や住民税の計算時に所得額から差し引くことができる金額のことで、例えば基礎控除や配偶者控除などが該当します。控除は税金の負担を軽減する効果があります。ただし、控除の種類や金額には条件があるので、確定申告の際に注意する必要があります。
主婦からの起業を実現させよう
この記事では、主婦から起業した成功例5選と、おすすめの職種や成功のポイントを紹介しました。主婦から起業することは決して簡単ではありませんが、自分の夢や目標に向かってチャレンジすることは素晴らしいことです。この記事が主婦の起業に役立つ情報となれば幸いです。