「面接でどのように志望動機を伝えたらいいのかわからない」
「プレゼンの内容は決まっているが、どんな順番で話したらいいのか困っている」
「ブログの記事を読んでもらえない」
というお悩みはありませんか?
そんなあなたにPREP法を使うことをおすすめします。
PREP法は話の要点をつかんで話をするので、相手に伝わりやすくなるからです。
今回は色々なシーンに合わせたPREP法の例文、メリット、練習法などを紹介していきます。
明日から使えるテンプレートも用意していますので、ぜひ参考にしてみてください。
PREP(プレップ)法とは|結論を最初に伝えるライティングの型
PREP法とは「結論→理由→事例→結論」の順番で作られる、文章の型です。
- Point:結論(要点や主張、意思)
- Reason:理由(結論にいたる理由、原因)
- Example:例(理由に説得力を加えるための事例)
- Point:結論(要点や主張、意思)
それぞれの頭文字をとって「PREP法」と言います。
- P:私はこのコーヒーをおすすめします。←主張
- R:なぜならおいしくて、原材料も安心だから。←理由
- E:コクがあるのに、さわやかな味。豆は有機農法で作られているのですよ。←事例
- P:だからこのコーヒーをおすすめします。←主張
このようにPREP法とは、「結論→理由→事例→結論」の順番で作られる、説得力を高めるために効果的な文章の型のことを言います。
PREP法を使うメリット
PREP法を使うメリットは以下の4つです。
- 話や文章の説得力が増す
- 相手にストレスを与えない
- 記憶に残りやすい
- 時間のロスが少ない
話や文章の説得力が増す
PREP法は、相手に話や文章の内容がわかりやすく伝わるので、説得力が増します。
最初に結論や主張を伝え、その後に理由・事例を加えることで相手が理解しやすくなるからです。
まず結論を言うことで、あなたの言いたいことがストレートに伝わります。
しかし相手は、あなたが言った結論に対して「本当に?」「どうして?」という疑問がでてくるでしょう。
そのあとすぐに理由と根拠・事例を述べるので、相手は話の内容を理解できます。
最後に結論をもう一度言うことで、相手を納得させやすくなるのです。
相手にストレスを与えない
PREP法は聞き手や読み手にストレスをかけない文章の構成になっています。
最初に結論を伝えるので、相手は話の大まかな内容を理解できるからです。
いつまでも前置きが長い話は「だから何が言いたいの?」と思いますよね。
たとえば「今日の朝ごはんは?」と聞いたら、どのように答えますか?
「コンビニでお茶と雑誌を買ったあと、車に乗ったらおにぎりを買い忘れたのを思い出して、急いで買いに戻ってそれを食べた」
というよりも
「おにぎりを食べた」
と結論から述べた方が、相手にストレスを与えずにすみます。
記憶に残りやすい
PREP法を使った話や文章は、相手の記憶に残りやすくなります。
最初と最後に結論を伝えるので、大切なことが印象に残りやすいからです。
結論と結論の間に論理的に理由と事例を挟めば、相手は話の内容を頭の中でイメージしやすくなります。
結論を後回しにして余計な話ばかりされると、「早く結論を言ってほしい」と結論が気になって話の内容を覚えていない、なんてことはありませんか?
時間のロスが少ない
PREP法で話しをすると時間の無駄がありません。
一度の説明で、内容が相手に伝わり納得してもらえるからです。
反対にPREP法を使わずに話をすると相手は理解しにくいので、何度も聞き返す場面が出てくるでしょう。
ちょっとした時間のロスかもしれませんが、積み重なれば大きな時間を無駄にすることになります。
自分にとっても相手にとってもデメリットしかありません。
PREP法を使った例文
PREP法を使った例文を4つ紹介します。
- ビジネスで上司に報告する場合
- 面接の場合
- プレゼンの場合
- ブログ等記事作成の場合
ビジネスで上司に報告する場合
P(結論):A社から納期を伸ばしてほしいとの要請がありました。
R(理由):部品が入荷されず商品が期限までに用意できないからだそうです。
E(具体例):感染症の影響で下請け会社での生産が下がっており、部品の生産が間に合わないそうです。
P(結論):そのため、A社の納期を伸ばしていただきたいのですが、いかがでしょうか?
ビジネスで報告する際は、なるべくシンプルに説明するようにしましょう。
例文のように、主観を入れず客観的な意見を述べると説得力が増します。
伝える内容はもちろん、ビジネスではどのように伝えるかが重要。
PREP法を使うと正確で、説得力があり、わかりやすく伝えられます。
面接の場合
P(結論):私は酢飯幼稚園で、自己肯定感を育てる保育をしていきたいと思っております。
R(理由):酢飯幼稚園の教育方針やねらいが、私にとって「こうあってほしいと願う子どもの姿」だと思ったので、貴園を志望いたしました。
E(具体例):たとえば貴園のねらいの一つに「友達も自分も大切にできる子どもを育てる」とあります。友達が困っている時には手を差し伸べ、自分が困ったときには助けを求めることができる子どもを育てるというねらいです。保育実習の際に感じたことが一つあります。先生は子ども同士がけんかをした際に、お互いの話を聞いて、相手がどう感じたのかを伝えていました。「ごめんね」「いいよ」で終わらせずに、自分の言葉を伝えられない子には思いをくみ取り、代弁をして相手に伝えていたのです。そういった一つひとつの積み重ねが、「友達も自分も大切にできる子ども」を作っていくのだと思います。
P(結論):このように、貴園の掲げる教育方針も自分で感じたことも含めて、酢飯幼稚園で働きたいと思いました。
面接では自分の思いを入れるのも効果的です。
酢飯幼稚園の教育理念と、自分が理想とする教育方針が一致していることを説明することで、そこの幼稚園で働きたい!という思いが伝わるからです。
まず結論を簡潔に伝え、理由・具体例で経験や思ったことを述べて説得力をあげていきましょう。
面接の場合は、主観を入れると思いがより強く伝わるものになります。
プレゼンの場合
P(結論)検討の結果、老人介護を在宅で行っている世帯に向けたサービスを展開することといたしました。
R(理由)主に核家族化が進み、老々介護で疲弊している人が多いことが理由に挙げられます。2016年の国民生活基礎調査によれば、介護が必要な65歳以上の高齢者を65歳以上の人が介護するという「老々介護」の世帯の割合が54.7%に達したそうです。高齢化が進み、核家族化が進んだ結果でしょう。
E(具体例)老々介護の場合、肉体的疲労だけでなく精神的負担も大きいとされています。そこで我々は料理や洗濯掃除などの家事サービス、通院の際の配車サービス、介護をする方の相談サービスなどを進めてまいりたいと思っております。
P(結論)このように弊社は老々介護世帯に向けたサービスを行ってまいりますことを、ご報告させていただきます。
PREP法は最初に結論を伝えるので、聞く側も受け入れやすくなります。
具体例で客観的なデータをいれることにより、説得力が増しました。
忙しいビジネスの場でも無駄がなく、シンプルかつ分かりやすく伝えられます。
状況に応じて、理由や具体例を増やすとよいでしょう。
PREP法は説得力のある文章なので、プレゼンにおすすめです。
ブログ等記事作成の場合
P(結論)首や肩が痛いなら、この枕がおすすめです。
R(理由)なぜなら私はこの枕を使うようになってから、肩こりや首の痛みがとれ、睡眠の質がよくなったからです。
E(具体例)この枕は柔らかすぎず固すぎない、適度な弾力があります。また首から肩まで包み込むフィット感が最高です。今まではちょっとした物音でも目が覚めてしまいましたが、この枕を使ってからは朝まで一度も起きることなく、ぐっすり眠れるようになりました。
P(結論)よって私はこの枕をおすすめします。よく眠れないというあなたも、一度この枕を使ってみませんか?→商品はこちら
まず読者に伝えたいことを、結論で述べてしまいましょう。
最初に結論を書いてしまったら「もう文章を読んでもらえない」と思うかもしれませんが、大丈夫です。
読者は「なんで?」と気になり理由が知りたいので、知りたい情報であればどんどん読み進めていくからです。
理由と使ってみた感想を具体的に述べることで、読み手は「なるほど」と納得できます。
経験談はその商品が気になる読者にとって、知りたい情報です。失敗談もいいですね。
ブログで商品紹介をしたい時は、結論を最初に持ってくると読んでもらいやすくなります。
PREP法のテンプレート
PREP法はポイントを押さえれば、決して難しいものではありません。
話や文章の順番を意識して、次の表に当てはめてみてください。
P(結論) | 「主張・結論」 |
---|---|
R(理由) | なぜなら〇〇だからです。 |
E(事例) | たとえば、✕✕✕✕。 |
P(結論) | ですから、「主張・結論」 |
理由で「なぜなら~だからです」
事例で「たとえば~」
最後の結論で「ですから、~です」
という接続詞を入れるとPREP法が作りやすくなります。
PREP法の練習法
短くてもよいので、PREP法のテンプレート通りに文章を書いてみましょう。
何度もPREP法を練習することで、徐々に型が身についていきます。
まずは自分の言いたいこと(結論)を一つ決めて、そのあとに理由と事例と結論を足していきましょう。
声に出したり、紙に書いてみたりするのもいいですね。
Twitterを使って140字以内でつぶやいてみるのもおすすめです。
PREP法以外の文章構成
PREP法以外にも色々な文章の構成があります。
PREP法が使えない文章を使う必要があるときに覚えておくと便利です。
シチュエーションや目的によって、使い分けをするとよいでしょう。
よく使われる文章構成のうち、日常生活で使いやすい「SDS法」と「DESC法」を紹介します。
SDS法
SDS法とは主張を簡潔に、正確に伝えられる文章の型のことです。
- Summary:全体の概要や結論
- Details:詳細
- Summary:全体の概要や結論
- S:腰が痛い。→結論
- D:昨日重いものを持ち上げたら、強烈な痛みが走ってしまって。→詳細
- S:それ以来ずっと腰が痛いの。→結論
このような会話をしたことがある人は多いのではないでしょうか。
相手に自分の主張を強く伝えたいときや、理由が入れられない文章を書くときはSDS法を使うとうまく伝えられます。
関連記事:SDS法とは相手に伝わりやすい文章構成の型|書き方や例文を解説
DESC法
DESC法とは相手の気持ちを尊重したうえで、自分の気持ちを伝える文章の型のことです。
- Describe:客観的な描写
- Explain:説明する
- Suggest:提案する
- Choose:選択する・代替案を出す
- D:今日は17時までに帰宅しなければなりません。→客観的な描写
- E:仕事を手伝いたいのですが、子どもの塾の送迎があり残業できません。→説明する
- S:〇〇の件であれば、✕✕さんに聞いていただけないでしょうか。→提案する
- C:明日以降なら、私も手伝えます。→選択する・代替案を出す
「仕事を手伝えない」と言うと、相手からの反発があるかもしれません。
最初に客観的な事実を伝えることで、主張を柔らかく伝えられます。
また意見が受け入れられなかった場合の代替案も出しています。
DESC法は、言いづらいことも相手の気持ちを尊重しつつ、自分の主張を伝えられます。
PREP法を使って相手にわかりやすく伝えよう!
PREP法についてメリットや具体例などについて紹介しました。
お気づきでしょうか。
この記事はPREP法を使って書いています。
(結論)「PREP法とは結論を最初に伝えるライティングの型」
(理由)「PREP法を使うメリット」
(事例)「PREP法を使った例文」「PREP法のテンプレート」「PREP法の練習法」「PREP法以外の文章構成」。
(結論)「PREP法を使って相手にわかりやすく伝えよう!」
PREP法は文書の構成にも使えます。
相手に伝わりやすい話や文章を作るには、文章の構成が重要です。
思いついたことを話すだけでは、説得力のないものになってしまいます。
PREP法を使うことで、だれでも説得力のある説明ができるようになりますので、ぜひ取り入れてみてください。