「文章がわかりにくいと言われた」
「読みやすい文章ってなに?」
とお悩みの方に、下記をわかりやすく解説します。
- 読みやすい文章を書くコツ
- 読みやすい文章構成とは?
- 「上手い文章」のポイント
文章力をアップさせるトレーニング方法もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
読みやすい文章を書く10のコツ
文章に正解はありませんが、”読みやすい文章”には共通点があります。
- 一度読めば理解できる
- スラスラ読めて長さを感じない
読みやすい文章に文才は必要ありません。
コツがわかれば、誰でも書けるようになります!
- PREP法で書く
- 一文は60文字以内に収める
- ”てにをは”を適切に使う
- 句読点・改行は適度に
- ”こそあど”言葉はなるべく避ける
- 主語と述語を合わせる
- 修飾語と被修飾語は近くに置く
- 漢字は全体の3割前後にする
- 誤字脱字は厳禁
- 削る前提で推敲する
1.PREP法で書く
PREP(プレップ)法とは、文章のひな型の1つです。
簡潔でわかりやすく、説得力のある文章にしたいときに使います。
- Point:結論
- Reason:理由
- Example:具体例または根拠
- Point:再結論
結論から書き、最後に再び結論でまとめるのがPREP法の特徴です。
いきなり冷え込んだから、衣替えが追いつきません。
急に寒くなりましたよね。
天気予報では、今日の最高気温は10℃以下です。
(理由)冬将軍が到来したそうです。
(具体例)天気予報では、今日の最高気温は10℃以下です。
(再結論)いきなり冷え込んだから、衣替えが追いつきません。
PREP法は、
- ブログやメディアの記事
- メール
- 報告書やレポート、プレゼン資料
など幅広く使えるので、ぜひマスターしておきましょう。
関連記事:PREP法とは?プレゼンや文章構成に使える具体的な例文をご紹介!
2.一文は60文字以内に収める
長すぎる文章は、読み手に負担をかけます。
- 一文の理想は40文字以内
- 長くても60文字以内に収める
- 長文のあとは短文にし、リズムをつける
執筆に使っているソフトで、1行がどれくらいの文字数か把握しておくと便利です。
3.”てにをは”を適切に使う
”てにをは”1つで、文章の印象がガラッと変わります。
- 「私はこれでいいです」
- 「私はこれがいいです」
”てにをは”の使い方が文脈に合っていないと、文章に引っかかりができて読みにくくなります。
詳しくはこちらの記事で解説しているので、参考にしてください。
関連記事:「てにをは」とは|使い方と「おかしい」と言われない勉強方法を解説
4.句読点・改行は適度に
わかりにくい文章は、
- 句読点の位置がおかしい
- 改行のルールが統一されていない
といった傾向があります。
「いつも適当に打ってるなぁ」という方は、こちらの記事で句読点のルールを再確認してみてください。
関連記事:句読点(、。)の使い方や位置、ルール|使い方がおかしいときの対処法
また、改行の基本ルールは「文章の区切りで入れる」ですが、実際はメディアで差があります。
改行の入れ方は、レギュレーションに合わせましょう。
5.こそあど言葉はなるべく避ける
”こそあど”言葉を多用すると、難解な文章になります。
- これ/ここ/こちら
- それ/そこ/そちら
- あれ/あそこ/あちら
- どれ/どこ/どちら
こそあど言葉には、主語の繰り返しを避け、文章をスッキリさせる働きがあります。
しかし、読み飛ばし前提のWeb文章と、文脈で理解させるこそあど言葉は、相性がよくありません。
使用は最低限にしましょう。
こそあど言葉を検出する無料ツールでチェックすると、推敲が楽です。
6.主語と述語を合わせる
主語と述語が合っていない文、いわゆる”ねじれ文”には要注意。
読みやすさの前に、日本語能力に疑問を持たれてしまいます。
ねじれ文は、複雑な長い文でよく起こります。
一文は短く、長くても60文字以内に。シンプルな文章を心がけましょう。
7.修飾語と被修飾語は近くに置く
修飾・被修飾の関係にある語句は、なるべく近づけましょう。
- 「今朝」が修飾語、「咲いた」が被修飾語
- 「水色」が修飾語、「朝顔」が被修飾語
「ほとんど白に近い水色」のように長い修飾語ほど、被修飾語が遠いだけで難解になります。気をつけましょう。
8.漢字は全体の30%前後にする
ひらがな+カタカナ:漢字=7:3が、読みやすい文章の黄金比と言われます。
漢字比率20%以下だと、絵本のような文章になります。
漢字比率40%以上は、経済新聞のような硬い印象になります。
漢字比率33%ほど。適度に漢字を使うと、誰でも読みやすい文章になります。
記事のキーワードにもよりますが、漢字比率が30%前後だと理想的です。
漢字比率は漢字使用率チェッカーで簡単に調べられます。
また「この漢字はひらく方がいいのだろうか?」と悩むことはありませんか?
「漢字をひらく」とは漢字でも書ける単語をあえてひらがなで書く、というもの。
「開いたほうがいい漢字を一覧で紹介!|確認の手間を省く方法も紹介!」にて、ひらくべき漢字ととじた方がいい漢字について紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
9.誤字脱字は厳禁
読んでいる途中で誤字脱字を見つけると、気になって文章に集中できなくなります。
文章全体の信頼性も関わるため、誤字脱字は必ずチェックしましょう。
誤字脱字チェックはこちらの記事を参考にしてください。
関連記事:誤字脱字を減らす5つの方法~ツールとの合わせ技で賢く校正しよう~
10.削る前提で推敲する
最後に、書き終わった文章を削っていきます。
「せっかく書いたのに!」と嘆かず、仕上げ磨きのつもりで推敲しましょう。
- 長い文を短くする
- こそあど言葉をなくす
- 修飾語と被修飾語を近づける
コツに従って直していくだけでも、文章は削れます。
具体的な推敲のやり方は、こちらの記事を参考にしてください。
関連記事:推敲のやり方 | 確実に文章の完成度が高くなる!3つのコツ
読みやすい文章構成とは?
「読みやすい文章はわかったけれど、書きたいのは長文なんです」となると、”読みやすい文章構成”も必要でしょう。
記事にはさまざまな種類がありますが、「情報を伝えること」が目的の記事なら結論ファーストが基本です。
基本は結論ファースト
ブログやメディア、ニュースなどWeb上の記事の多くは、結論を先に書いています。
というのも、Web記事が想定するのは”読む気のない”読者。
- なんとなく暇つぶしで読んでいる
- 効率よく情報が欲しい
「さぁ読むぞ!」と気合を入れて読む人は少数です。
そのため、最初に「この記事の内容はこれですよ」と”目を通す理由と価値”の提示が必要になります。
- 必要な情報が効率よく取れる
- 流し読みでもわかる
- 目次だけで内容が掴める
Web記事に求められる要素を満たすと、自然と結論ファーストになります。
- 結論→理由→根拠→まとめ(PREP法)
例:意見、主張を述べる記事 - 結論→詳細→補足→まとめ(SDS法)
例:物やサービスを説明する記事
”起承転結”は簡単じゃない
小説で使われる起承転結は、Web記事では難しい構成です。
コラムやインタビュー記事などは、起承転結がよく使われます。
しかし、導入で結論(結末)を見せたあと、起承転結で成功までのストーリーを書くのがよくあるパターン。
純粋な起承転結は滅多に見ません。
また、最初から読む前提で書く起承転結は、文章力が必要な難しい文章構成といえます。
「上手い文章」と思わせる3つのポイント
「読みやすい文章」に加えて、「上手い文章」と思われると嬉しいですよね。
”上手い”文章を書くポイントは下記の3つです。
- 表現力を磨く
- 口語と文語を使い分ける
- 文末表現を豊かにする
なお記事作成のコツや記事の書き方についてはこちらで詳細に解説しています。
関連記事:記事の書き方を徹底解説|テンプレを知ってスピードアップ
表現力を磨く
文章での表現力とは、ほぼ語彙力です。
例えば「美しい」1つとっても、さまざまな言い表し方があります。
- Aホテルは部屋から美しい夜景が見えます。
- Bホテルは部屋から美しい海が見えます。
- Aホテルは部屋から綺羅びやかな夜景が見えます。
- Bホテルは部屋から澄み切った青い海が見えます。
表現力を磨く方法は、下記2つが効果的でしょう。
- 読書を習慣にする
- 類語辞典を使う
類語辞典は「Weblio類語辞典」「連想類語辞典」が使いやすくておすすめです。
とはいえあまり難しい表現を使うとかえってわかりやすさを損ねてしまいます。
そこでライティング初心者には体言止めを使って文末のリズム感を整えて読みやすくする表現がおすすめ。
体言止めは「体言止めの使い方|読みやすい文章の作成にはリズム感と想像力を!」にて解説しています。
口語と文語を使い分ける
日本語には、口語(話し言葉)と文語(書き言葉)があります。
文章は文語が基本。しかし、あえて口語使うケースもありますよね。
- ブログ内の吹き出し
- 記事タイトル
- インタビュー記事
- その他カジュアルな媒体
口語はNG表現でもありますが、使い分けできると文章の幅が広がります。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
関連記事:「話し言葉」と「書き言葉」とは|文章で使いがちな「話し言葉」一覧
文末表現を増やす
文末表現とは「です/ます」や「である」など、文末につける言葉です。
- ~です
- ~ます
- ~でした(~ました)
- ~でしょう
- ~ませんか
- ~ですよね
- 『体言止め』
文末表現が多様な文章は、上手く見えます。
同じ語尾が続くと稚拙な文章に見えます。
特に、語尾が3回連続同じになるのはNGと覚えておきましょう。
文章力のトレーニング方法
読みやすい文章のコツが頭に入っても、それだけで文章力は上がりません。
文章力を上げる具体的なトレーニング方法をご紹介します。
- 本を読む
- 上手い文章を書き写す
- ひたすらアウトプットする
また「webライターになるための具体的な勉強方法を解説|未経験・独学OK」でも学習方法について取り上げているので参考にしましょう。
本を読む
月並みですが、読書は確実に文章力アップにつながります。
- 語彙力が増える
- 文章の組み立て方が自然に身につく
小説、専門書、エッセイ、新聞などさまざまな種類の本を読みましょう。
上手い文章を書き写す
読んでいて「読みやすいな」「こんな文章を書きたい」と感じた記事を、一度丸写ししてみましょう。
- 文章のリズム
- ”てにをは”の使い方
- 句読点の打ち方
- 語尾の使い方
- 構成の作り方
書き写すと、なぜ読みやすいと感じたのかがよくわかります。
効果抜群なので、ぜひ試してみてください。
ひたすらアウトプットする
日記を書くと作文が得意になるのと同じで、アウトプットが重要です。
ブログを始めるのもよいですが、アウトプットのしやすさを求めるならnoteがおすすめです。
- 無料ではじめられる
- 記事が誰かの目に入りやすい
- 素人からプロまで、さまざまな文章が読める
- コメントや「スキ」などで反応がもらえる
反応がもらえると、書くモチベーションにもつながりますよね。
まずは書くべし
泳ぎ方を勉強しても、いきなり泳げるようにはなりません。
文章も同じで、コツをインプットしたら、とにかく書いてアウトプットすることが上達への近道です。
- 「読みやすい文章のコツ」がわかる →短文が上達する
- 「読みやすい文章構成」が作れる →長文が上達する
- 「上手い文章」が書ける →記事全体のクオリティが上がる
とにかく書いて、順番にステップアップしていきましょう!