「Webページで商品やサービスを売りたいけれど、どんな文章を書けば成約につながるのかわからない」とお悩みではありませんか?
一定の型に当てはめれば誰でも、売上を上げる文章を作ることが可能です。
セールスライティングにはさまざまな型があり、消費者心理に沿った法則がそれぞれに盛り込まれています。
今回そのなかから紹介するのは、QUESTの法則です。
具体例や実際に文章を作る際のコツも紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
QUESTフォーミュラ(QUESTの法則)は成約率を高めるライティングのテンプレート
QUESTフォーミュラ(QUESTの法則)は、世界的なコピーライターのマイケル・フォーティンが提唱したセールスライティングのテンプレートです。
文章は、以下の5つのパートに分けられます。
- Qualify(絞り込む):読者から見込み客を絞り込む
- Understand(共感する):見込み客の問題に寄り添う
- Educate(啓発する):問題の解決策を教える
- Stimulate(興奮させる):商品で問題を解決できると興奮させる
- Transition(変化させる):購入を促し見込み客から顧客に変えるリスト
各パートの頭文字を取ったQUESTは、「探求する・追及する」という意味の単語でもあります。
見込み客が持つ問題を追及して、成約率を高めるライティングの手法がQUESTフォーミュラです。
QUESTフォーミュラ(QUESTの法則)の使いどころと例文
QUESTフォーミュラは、Web上の文章と相性のよいライティングの法則です。
Web上で情報を検索する人が持つ問題や欲求に対し、ターゲットを絞って解決策を提示できるからです。
具体的には、以下のような場面で活用することができます。
- LPの構造に活用し成約率を上げる
- Webサイトのサービスページに利用して価値を伝える
- 読者を惹きつける文章でSNSからLPへの総客も
それぞれ、具体例とともに解説していきます。
LPの構造に活用し成約率を上げる
商品の紹介から購入の促進までを縦長の1ページで行うランディングページ(LP)は、QUESTフォーミュラととくに相性がいいとされています。
上から順にスクロールしていく構造のため、QUESTの型で流れよく購入を促すことができます。
化粧品会社のLPには、わかりやすくQUESTフォーミュラが活用されているものがあるので参考になるでしょう。
Webサイトのサービスページに利用して価値を伝える
Webサイトでは、企業の商品やサービスを紹介するサービスページを作ることがあります。
LPのように単体で作成するわけではありませんが、QUESTフォーミュラを利用すれば商品の価値を効果的にアピールできます。
例えばライザップのLPはQUESTの型がきれいに使われていますが、以下の公式サイトでも法則が活用されていることがわかります。
LPともぜひ比較してみてください。
読者を惹きつける文章でSNSからLPへの送客も
QUESTフォーミュラは、SNSからLPへ読者を誘導したい時にも活用できます。
この場合、TのパートではLPのリンクをクリックするよう行動を促します。
SNSのため各パートを以下のような短文で作成することになりますが、構造は変わりません。
例:家事代行サービスの場合
Q:仕事や育児に追われて家事がなかなか進まないと悩んでいませんか?
U:忙しい毎日のなか、手間のかかる家事は面倒ですよね。
E:定期的に家事をお手伝いするサービスなら、自分の時間も大切にできます。
S:今なら面倒な水回り掃除のお試しプランで、サービスの品質を確かめられますよ。
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QUESTフォーミュラ(QUESTの法則)を使った各パートのライティングのコツ
ここでは、QUESTフォーミュラに沿ってライティングする際のコツを紹介します。
パートごとにまとめていますので、ぜひ参考にしながら文章を組み立ててみてください。
Qualify(絞り込む)
見込み客を絞り込むには、読者に問題を自覚してもらうことが必要です。
Web上で情報を見ている人が、自分の問題を表面化できているとは限らないからです。
最初に問題を明らかにして見込み客を絞ることで、的確な共感や解決策の提示へとつながります。
質問形式やストーリー仕立てで、読者に問題提起をするのがいいでしょう。
Understand(共感する)
商品やサービスを売り込む前には、見込み客との信頼関係を築く必要があります。
ここでのコツは以下の2つです。
- 問題を深掘りする
- 自分も同様の体験をしたことを語る
見込み客の問題を深掘りし、このまま問題を持ち続けることのデメリットを認識させましょう。
そのうえで自分の経験を語れば、見込み客との間に結びつきや仲間意識を生むことができます。
Educate(啓発する)
見込み客の問題に対して解決策を提示する、QUESTフォーミュラでもっとも重要なパートです。
Uで生まれた信頼を高めるため、以下のように商品やサービスを紹介しましょう。
- 商品の特徴を丁寧に伝える
- 商品が優れていることの証拠を並べる
- 口コミや紹介文を掲載する
- 購入しない理由を潰していく
売り込むのではなく、商品の価値とその根拠をしっかり伝えて読者を教育するのがコツです。
Stimulate(興奮させる)
ここまでの流れをまとめ、商品を売り込んでいくパートです。
問題と問題に対する解決策を改めて説明し、購入することで得られるメリットを伝えて読者を刺激します。
その際、以下の内容を含めることがコツです。
- 商品に支払う金額と購入しないことによるデメリットとの比較
- 特典・保証・商品の希少性などプラスアルファの価値の提示
「問題解決に近づいている」と、見込み客を興奮させることを意識してライティングしましょう。
Transition(変化させる)
マーケティングのクロージングやコールトゥアクションに当たるパートで、見込み客を顧客へと変化させます。
ここで必要なのは、以下の内容です。
- 注文フォーム
- 定価と売価
- 口コミ
- 返金保証や限定ボーナスなどの新たな価値
新たな価値を提示することは、購入への最後の一押しとなります。
また購入後の結果が含まれている口コミを掲載し、すでに商品を手に入れているかのようなイメージを持たせることがコツです。
QUESTフォーミュラ(QUESTの法則)をマスターする方法
QUESTフォーミュラのライティングのコツを解説しましたが、まだ具体的に何を書けばいいかわからないという人もいるかもしれません。
ここでは型に沿って初心者がQUESTフォーミュラをマスターできるようになる、3つの方法を紹介します。
- 具体例に触れる
- 短文から練習を重ねる
- 効果測定をしながら最適化を行う
ひとつずつやり方を説明しますね。
具体例に触れる
まずはほかのLPや、企業のサービス紹介ページにたくさん触れてみることをおすすめします。
各ページの内容から、QUESTのパートに当たる部分をそれぞれ探してみましょう。
すべてがQUESTの法則に沿って書かれていわけではありませんが、セールスライティングの実際がわかります。
LPアーカイブのような、LPをまとめたサイトもあるので参考にしてください。
短文から練習を重ねる
いきなりLPやサービスページを仕上げるのはハードルが高いと感じる方は、短い文章から練習してみるのがおすすめです。
紹介したい商品やサービスを、QUESTの型に当てはめて短文でまとめてみます。
またSNSへの投稿や人に何かを伝える際、QUESTフォーミュラを意識して使ってみるのも練習になるでしょう。
何の法則もない文章に比べ、人の心をぐっと捉えられることを実感できるかもしれません。
効果測定をしながら最適化を行う
とにかく一度QUESTフォーミュラに沿ったライティングをして、効果を測りながら修正していくことも大切です。
最初から完璧な記事を目指すのではなく、まずは作成してみましょう。
また作成したら終わりではなく、問い合わせや注文の数などのデータを見て内容を最適化していきます。
実際の手ごたえを感じながら試行錯誤を重ねることは、マスターの近道です。
QUESTフォーミュラ以外のセールライティングの法則
セールスライティングに活用できる法則には、さまざまな種類があります。
紹介する商品や媒体によっては、QUESTフォーミュラ以外の法則がマッチする場合もあるでしょう。
ここでは代表的なセールスライティングの法則を簡単に紹介しますので、参考にしてください。
CREMAの法則
結論を最初に伝えるのが特徴の法則です。
Conclusion(結論)→Reason(理由)Evidence(証拠)→Method(手段)Action (行動)の順に文章を組み立てます。
比較的短くまとめられるため、最後まで読まれやすいことと文章が苦手な人でも活用しやすいことがメリットです。
メルマガやLINE登録、無料キャンペーンなど軽めの行動を促したい時に使われます。
GDTの法則
QUESTフォーミュラの提唱者マイケル・フォーティンによる、読者の感情を揺さぶることに焦点を当てた法則です。
人間の持つ欲求をGoal(目標)・Desire(欲望)・Teaser(本性)の3つに分け、さらに細かく分類して合計9つの欲求があるとしています。
人の本能に訴えかけるパワフルな法則ですが、使いすぎると胡散臭い広告になるため注意が必要です。
文章の一部に織り込む程度に活用しましょう。
PASONAの法則
問題提起からセールスを展開する法則で、PASONAの法則と新PASONAの法則とがあります。
現在は主に新PASONAの法則が使われ、Problem(問題)→Affinity(親近感)→Solution(解決策)→Offer(提案)→Narrowing Down(絞込)→Action(行動)という文章構造です。
Webページだけでなく、チラシやプレゼンなど幅広いビジネスシーンで応用しやすいというメリットがあります。
AIDAの法則
100年以上前に提唱されたマーケティング理論です。
商品が購入されるまでのステップをAttention(注意)・Interest(興味)・Desire(欲求)・Action(購買行動)の4つに分けています。
消費者の心理をシンプルにまとめているため、さまざまな場面で活用される法則です。
ほかのセールスライティングの基礎にもなっているので、AIDAの法則を理解すればより効果的に文章を作成できるでしょう。
AIDMAの法則
AIDAの法則に「Memory(記憶)」を加えた法則です。
文章構造はAttention(注意)→Interest(興味)→Desire(欲求)→ Memory(記憶)→Action(行動)となります。
テレビやインターネットがなく、商品やサービスを記憶してもらう必要のあった時代に考案されました。
しかし、現代でも消費者に商品を印象づけることは大切です。
購入の一押しにもなるので、ぜひ参考にしてみてください。
QUESTフォーミュラを使って成約率UPを目指そう!
この記事ではQUESTフォーミュラのテンプレートや具体例、ライティングのコツを紹介しました。
記事内でも解説したようにまずは実際に書いてみて、効果を測定しながら最適化していくのが上達の早道です。
とはいえ初心者でなかなか文章が思い浮かばない方は、QUESTフォーミュラを活用する前に基本的なライティングをマスターしましょう。
効果的なWebページを作成して、ぜひ成約率UPを目指してくださいね!