しっかり見直したつもりなのに、また誤字脱字を指摘されてしまった…
どうしたらミスをなくせるかと、お悩みではありませんか?
結論、誤字脱字はなくせます。
見直し作業に工夫を凝らせば克服可能です。
この記事では誤字脱字を見落としてしまう原因と誤字脱字を防ぐ効果的な見直し方法をご紹介します。
便利なチェックツールも合わせてご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
なぜ誤字脱字を見落とすの?
誤字脱字を見落す原因は、「思い込み」で文章を読んでしまうからです。
人間の脳には前後の文脈から誤字の意味を補正して理解する働きがあります。
これを”文脈効果”と呼びます。
過去の記憶が先入観となって「みなさん、こんにちは!」だと都合良く読んでしまうわけです。
文脈効果は文章を読むには非常に便利な機能です。
しかし文書を見直す場面においては誤字脱字を見落とす原因にもなってしまいます。
そのため完成後のチェックでは、文脈効果を作動させない工夫が必要なのです。
誤字脱字が多いと相手の信頼を失うかも?
意識次第、工夫次第で防げる誤字脱字を繰り返せば、当然印象は悪くなるでしょう。
たとえば、大きな額面の契約書面に誤字脱字が散見されたら不安に感じませんか?
「契約してほんとに大丈夫なのかな」と。
ミスが多い印象を与えてしまうと、完璧な文書を提出しても相手に要らぬ心配をかけてしまいます。
信頼関係を保つためにも誤字脱字をなくす努力は絶対必要なのです。
誤字脱字をなくすコツ
誤字脱字をなくすポイントは「間違いがある前提で見直すこと」です。
誤字脱字をする一番の原因は「大丈夫だろう」という油断と過信。
なんとなく読んでしまっては文脈効果が働き、誤字脱字を見落としかねません。
以下のチェック方法のいずれかをぜひお試しください。
- 紙に印刷してチェックする
- 声に出して読む
- 時間を置いて読む
- 校正サイト校閲サイトを使う
- 第三者に見てもらう
順に解説します。
紙に印刷してチェックする
印刷して確認すると画面上よりも誤字脱字を見つけやすくなります。
その理由をリコー経済社会研究所の河内康高氏は次のように解説しています。
“紙に印刷して読むと、人間の脳は「分析モード」に切り替わり、目に入る情報をひとつひとつ集中してチェックできるようになります。一方、画面で読むとき、脳は送られてくる映像情報をそのまま受け止めるため、脳は細かい部分を多少無視しながら、全体を把握しようとしてしまいます。細部には注意をあまり向かないので、間違いがあっても見逃してしまう確率が高くなるのです。”
引用元:「紙」に印刷すると間違いに気づく理由=「画面」にはない脳の働きとは?
マーカーで色付けしながら確認すれば、なお効果的。
紙に印刷する工夫で、脳を分析モードに切り替え確認しましょう。
声に出して読む
音読するとより誤字脱字を見つけやすくなります。
文章を声に出すには文字一つ一つを読み取る必要があるからです。
声に出す分、より集中して文字を追えます。
黙読では無意識に読むスピードが速くなり、ついミスを読み飛ばしがちになってしまうでしょう。
そのため文章が完成したら一度音読してみることをおすすめします。
時間をおいて読む
一晩寝かせると冴えた頭で確認できます。
完成した嬉しさで完成直後の脳はたいてい興奮状態にあるもの。
そのためひと呼吸置く工夫が必要なのです。
時間がない場合には、別の作業をしてから再度見直すのも効果的。
いったん書いた文章を忘れることで、第三者的な目線で読み進められるのです。
校正サイト・校閲サイトを使う
校正サイトとは誤字脱字を自動的に確認するシステムのこと。
チェック対象の文章から一気に誤字脱字を見つけてくれるので非常に便利です。
操作はカンタン。
文章を入力フォームに貼り付けて、チェック開始ボタンをクリックするだけです。
とはいえ、ツールの精度を過信してはいけません。
100%の精度とは言い切れないからです。
あくまで目視確認の補助として使いましょう。
おすすめのサイトについては後述しますね。
第三者に見てもらう
第三者に二重チェックしてもらうこともおすすめです。
先入観を持たない第三者の方が圧倒的にミスを拾ってくれます。
とはいえ、相手に負担をかける不安もあるでしょう。
毎度お願いしては相手を困らせる可能性もあります。
ですのでプレゼン文書、契約文書など重要度が高いものに絞って二重チェックをお願いすると良いでしょう。
誤字脱字チェックツール3選
この章では校正を手助けする誤字脱字チェックツールをご紹介します。
プレスリリース校正ツール
プレスリリース校正ツールはブラウザ上で自動校正する無料ツールです。
Yahoo! JAPANの「テキスト解析WebAPI」に沿った17項目に従って、校正チェックをしてくれます。
語句などは、日本新聞協会「新聞用語集」、共同通信社「記者ハンドブック」をベースにしているそう。
Enno
Ennoはあからさまな日本語エラーをチェックする無料ツールです。
検出した誤字脱字は黄色くハイライトされ、なぜ誤字として認識されたのか解説が表示されます。
誤字脱字だけでなく、文章表現の注意喚起までしてくれるのがEnnoのすごいところ。
冗長表現をよりスマートにしてくれる機能も嬉しいポイントです。
Wordの校閲機能
セキュリティ面でブラウザ上のチェックが不安な人は、Wordでの校閲をおすすめします。
Wordを使って執筆すれば、自動的に校正チェックが入るので文章作成と同時に校正も行えます。
間違いがある箇所には赤の波線もしくは青の二重線が入り誤りを指摘。
波線をクリックすると、右サイドバーに誤りの箇所と修正候補が表示されます。
誤字脱字は治らない?いや、必ず治る!(まとめ)
工夫次第で誤字脱字は治ります。
大切なのは、完成した文書を誤字脱字がある前提で見直すこと。
何となく読み進めてしまうと文脈効果が働いて、誤字脱字を見落としてしまいます。
具体的な確認方法をおさらいしましょう。
- 紙に印刷してチェックする
- 声に出して読む
- 時間を置いて読む
- 校正サイト校閲サイトを使う
- 第三者に見てもらう
いずれかあなたが実践しやすいものを選んでぜひお試しください。
これらのチェックには時間的余裕が必要です。ですので、確認作業も含めてスケジューリングをしましょう。
なお校正ソフトの比較記事は「4つの校正ソフトを比較/文章や誤字をチェックして信頼確保」にて解説しているので、参考にしてください。
この記事があなたの一助となれば幸いです。