コピーライティングとは、誰かに商品やサービスを購入させたり成約させるための「言葉」です。
人に購入させたり成約させるための意欲をかりたてるには、人の心理を読み解きそこへ語りかける必要があります。
ただ単に「これはとてもいい商品なので買ってください」といったコピーライティングでは、人は買ってみようという気にはならないものです。
そのためコピーライティングは人の心理を理解し、そこへ語りかける文言を考える必要があります。
こちらの記事では、コピーライティングに使える心理学テクニックを紹介します。
ネットビジネス全般のライティングにも役立つ内容です。
コピーライティングで使える心理学テクニック9選
ここからは、実際にコピーライティングに使える心理学のテクニックを紹介します。
例をあげて紹介しますので、参考にしてください。
バンドワゴン効果の意味|マーケテイングに活かせるキャッチコピー
バンドワゴン効果とは、たくさんの人が見ているからきっと価値があるのだろうと考える心理です。
1950年に、アメリカの経済学者ハーヴェイ・ライベンシュタイン氏によって発表された論文『消費者需要理論におけるバンドワゴン効果、スノップ効果、及びヴェブレン効果』の1つです。
人は以下のような心理をもっています。
- 人だかりができているセール会場と閑散としたセール会場だったら、人だかりの出来ているセール会場の方がいいような気がする
- みんなが持っているものは自分も欲しくなる
- 行列のできるレストランはよさそうに感じる
そこには人の「みんながやっていることをやっていれば安心」と言った心理もあるのです。
バンドワゴン効果は、コピーライティングにおいては大きな力を発揮します。
たとえば、以下のような文言に使えます。
- 3年連続売上げNo.1の美容液
- 1年先まで予約困難なレストラン
- 行列の絶えないラーメン店の味を再現
このようにいかに人気があるかを文章で表現すると、「自分も買ってみたい」と読者に訴えられるでしょう。
バンドワゴン効果に関する記事はこちらからどうぞ↓
スノッブ効果の意味|希少性に魅力を感じる
スノッブ効果とは、みんなが選ぶものではなくて自分はよりよいものを選びたくなる心理です。
こちらもハーヴェイ・ライベンシュタイン教授の論文で提唱されました。
スノッブ効果は、バンドワゴン効果とは対極にある心理です。
人は、入手困難と聞くとよけいに手に入れたくなってしまいます。
逆にどこでもたやすく手に入るものには、あまり興味がひかれないものです。
「人と同じはいや」という心理は誰しもあるのではないでしょうか。
街中で自分と同じコートを着ている人とすれ違った時に、なんとも複雑な心境になってしまいますよね。
みんなが持っているものではなく、限定発売などの希少性にも魅力を感じる心理です。
この心理はコピーライティングにも活かせます。
具体的なコピーライティングの例は以下のとおりです。
- あなただけ特別に
- 世界に○○個限定販売
- 残り〇点で終了
これらの文言を使うと読者にささる文章となるでしょう。
スノッブ効果に関する記事はこちらからどうぞ↓
ヴェブレン効果の意味|見せびらかしたい・高額ほど価値が高いと感じる心理
ヴェブレン効果とは、いわゆる見せびらかしたい心理です。
こちらも、ハーヴェイ・ライベンシュタイン教授の理論の1つです。
人は、簡単には手に入れられないものほど欲しくなる心理を持っています。
価格が高いものほど、おそらく価値が高いだろうと感じる心理です。
ヴェブレン効果の例としては、以下のようなものがあげられます。
- 高級ブランドバッグ
- 高級外車
- 宝石
これらを欲しくなるのがヴェブレン効果です。
ネットビジネスでは何かを売りたい場合に価格設定の際、役に立つでしょう。
たとえば1万円の情報商材と30万円の情報商材があったとしたら、中身をよく知らないとしても、なんとなく30万円の方がすごそうだと感じるものです。
もちろん1万円分の価値提供を30万円で販売することは、「ぼったくり」になってしまいます。
しかしきちんと30万円分もしくはそれ以上の価値提供ができるのであれば、30万円の情報商材も売れてしまうのでしょう。
ヴェブレン効果に関する記事はこちらからどうぞ↓
カリギュラ効果の意味|禁止されると見たくなる心理を広告に活かす
カリギュラ効果とは「見てはダメ!」と禁止されると、余計に見たくなってしまう心理です。
カリギュラ効果は強力な力を持っています。
この心理テクニックをコピーライティングに利用した、具体的な例をあげてみましょう。
- 肌荒れで本当に困っていない人は、この先は読み進めないでください
- 肌荒れで困っていなくても、とりあえずこの先を読んでください。
前者の場合は、あまり興味がなかった人でも読んでしまうほどの影響力をもちます。
一方後者の場合には、そこまでの人を動かす力はありません。
ほかにも「この問題集を買って本気で一冊やり遂げる自信がない人は買わないでください。しかし本気で一冊やり遂げられる人なら、その後確実にあなたはステップアップできます!」
このようなコピーライティングにすると、より購入者にささる可能性が高まるでしょう。
カリギュラ効果についてのくわしい記事はこちらから↓
アフォーダンス理論とは|Webマーケティングへの活用法
アフォーダンス理論とは、人とモノとの関係性をユーザーに伝達してヒントを示すことです。
人がこれまで経験したことにより、ある条件に対して特定の行動が結び付けられることを言います。
Webマーケティングにおいては、読者にクリックしてもらうことは非常に重要です。
記事を読んでいる読者に狙ったところをクリックしてもらうためには、そこがクリックすべきところであることを読者に認知してもらう必要があります。
誰もが無意識のうちにクリックしてしまうためには、アンカーリンクの色は青色であり下線がひかれていなければなりません。
同様に動画や音声を再生してもらいたい場合には、丸の中に横向きの三角形が描かれていれば、誰にでもそれが動画や音声の再生ボタンであることがわかります。
また検索バーの中には虫メガネのデザインがあれば、読者は無意識にそこへ検索ワードを打ち込めますよね。
その他にも誰でもすぐにわかるボタンのデザインも有効です。
- 「申し込みはこちら」
- 「会員登録はこちらから」
- 「購入はこちら」
これらのボタンを、いかにわかりやすく提示するかはWebマーケテイングにおいて非常に重要と言えます。
読者が無意識にそこをクリックする行為は、アフォーダンス理論の上に成り立っているのです。
アフォーダンス理論についてのくわしい記事はこちらから↓
返報性の法則とは|マーケティングに活かせるスキル
返報性の法則とは、なにか親切にしてもらったらこちらもお返しをしなくてはと思ってしまう心理です。
いただきっぱなしだとバツが悪いといった心理は誰にでもあるもの。
- 試供品をもらったら買わないと悪いかも? と感じて購入してしまう
- バレンタインデーにチョコをもらってしまったらホワイトデーにお返しをと感じてしまう
人は、貸し借りなしの立場が心地よいのです。
返報性の法則は、よくしてもらった場合だけには限りません。
返報性の法則には以下の4タイプがあります。
- 好意の返報性:好意を見せた相手は好意を返す
- 敵意の返報性:敵意を見せた相手は敵意を返す
- 譲歩の返報性:相手が譲れば自分も譲る
- 自己開示の返報性:こちらが自己開示をすると相手も自己開示をしてくる
返報性の法則をコピーライティングに活かすには
「こんなにしてくれるのは、すごい! なんだか申し訳ない」と思わせること。
たとえば、以下のような例が考えられるでしょう。
- 特典をたくさんつける
- 今購入すれば10個の特典がついてきます
- ただ今特別に無料プレゼント実施中です
返報性の法則についてのくわしい記事はこちらから↓
ベネフィットとは|コピーライティングにおけるメリットとの使いわけ
ベネフィットとは、それを手に入れることによって得られる効果や恩恵のことです。
オールインワンの美容液を使うことによって、得られるベネフィットを見てみましょう。
- 朝の貴重な時間を節約でき、今よりも朝の時間を有効に使える
- これまでは、化粧水、乳液、美容液、クリームを並べていたドレッサーのごちゃごちゃがなくスッキリ暮らせる
- しかもお値段もお得
オールインワンの美容液を購入することにより、これほどたくさんのベネフィットが得られることをライティングで提示します。
ベネフィットに対して、メリットは商品そのものの特徴です。
ベネフィットについてのくわしい記事はこちらから↓
カクテルパーティー効果の意味|自分が興味のあることは聞きとれる心理
カクテルパーティー効果とは、カクテルパーティーのようなたくさんの人が話をしている中であっても、自分の興味がある人の会話や自分の名前などは自然と聞きとれる心理です。
カクテルパーティー効果も、コピーライティングに活用できます。
以下の2つを比べてみましょう。
- 女性におすすめの商品です
- 20代半ばになりお肌のハリが気になり始めた女性におすすめの商品です
「女性におすすめの商品です」これだとどんな女性向けの商品なのかがわかりません。
一方「20台半ばになりお肌のハリが気になり始めた女性におすすめの商品です」
これでしたら、20代半ばのお肌に悩みをもつ女性が興味をもつでしょう。
カクテルパーティー効果は、前述した「ターゲットを明確に」する場合にもおおいに役立ちます。
カクテルパーティー効果についてのくわしい記事はこちらから↓
ザイガニック効果とは|テレビでよくある手法がクリック率にもメリットを
ザイガニック効果とは、続きが気になる心理です。
人は途中で終わっていることの方が、結果が明らかになっていることよりも興味をもち、さらには記憶にも残りやすいといった心理。
ザイガニック効果がよく使われるのは、テレビ番組です。
- アニメやドラマの次回予告で「この続きはどうなる?」と興味を残す手法
- バラエティ番組で、CMの直前に少しだけ見せ「続きはCMの後で」とCMに入る
このように次をにおわせながら終わることは、視聴者の興味をよりひきやすくなるのです。
これらの手法はテレビ番組では定石となっています。
コピーライティングにもザイガニックは効果的で、クリック率を上げることが期待できるでしょう。
タイトルに「○○とは」と問いかける文章にするだけで、読者は先が気になり読むものです。
こちらの記事でも、タイトルや見出しに「とは」を使用しています。
また内部リンクを張る場合にも、リンクを張る部分の文言を「芸能人も使っている大人気美容液とは?」などとするとクリックされやすくなります。
ザイガニック効果についてのくわしい記事はこちらから↓
種類豊富な心理学を勉強してコピーライティングへ上手に活かそう!
今回紹介した心理学以外にも、コピーライティングに活かせる心理学はたくさんあります。
人間の心理を理解してライティングをおこなうことは、ネットビジネス全般において非常に有効な手段です。
- コピーライター
- Webライター
- ブロガー
- アフィリエイター…etc
これらの仕事をしている人は、ぜひ心理学を勉強して上手にコピーライティングに取り入れてみてはいかがですか。